生活の知恵

【正しいダニ対策と駆除法・予防法まとめ】梅雨の時期以外も要注意!

アレルギー性の鼻炎や皮膚炎を引き起こしてしまう原因となってしまうダニ。特に小さなお子様がいる場合などは、気になってしまいますよね。

今回は、布団やカーペットなど、家じゅうにいるダニの生態と合わせて、効果的な対策方法や予防方法についてまとめます。

家に多く生息しているダニの種類

身近に生息しているダニの種類は数十種類。その中でも人間にとって害のある代表的なダニが「チリダニ」「ツメダニ」です。

チリダニ

チリダニ出典:wikipedia

屋内環境において最も数の多いダニ。家の中に存在するダニの80%~90%を占めており、カーペットや布団など、人が多く接触する場所を好みます。

体長は0.1ミリ~0.4ミリと小さく、肉眼では見つけられません。人を噛むことはなく、人のフケや垢をエサとして繁殖していきます。

チリダニの死骸・脱皮殻・糞は、様々なアレルギー疾患の原因になると言われています。

大きさ0.2~0.4mm(目視不可)
透明(または乳白色)
発生場所布団やマットレス、絨毯など
好む環境湿度が高く、暖かい場所
温度(20~30度)、湿度(60~80%)
エサ人のフケやアカ
繁殖時期主に6月~10月。梅雨時期が一番多い。
その他人を刺したり噛んだりすることはないが、チリダニの死骸やフンを吸い込むとアレルギー症状を引き起こすことがある。

ツメダニ

ツメダニ出典:wikipedia

基本的にチリダニなどを捕食するダニ。人間を噛むこともあり、噛まれると赤く晴腫れあがり、強い痒みが一週間を超えて長く続きます。

大きさ0.7~0.8mm(目視不可)
淡黄橙色
発生場所畳、絨毯、布団、マットレスなど
好む環境湿度が高く、暖かい場所
温度(20~30度)、湿度(60~80%)
エサここに説明文を入力してください。
繁殖時期梅雨と秋口。8月~9月が一番多い。
その他刺されると激しいかゆみが起こる
ROSE
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本来、人間を噛むツメダニは室内では比較的数が少ない種類のダニですが、ツメダニのエサとなるチリダニ等が増えると大発生する事があります。

ですので、布団で寝ていて「あれ?噛まれたかな?」と思った時には、かなりの数のダニが既にいると考えて間違いないでしょう。

ダニを大量発生させる3つの条件

高温多湿

ダニが好むのは温度20~30℃、湿度60~80%となり、これは正に日本の梅雨明けから夏にかけての気候に該当すると言えるでしょう。

この時期にしっかり対策をしないと、ダニが爆発的に繁殖してしまう事になってしまいます。

意外な盲点は冬場です。暖房と加湿器をセットで使うと、ダニが喜ぶ条件が揃ってしまうので、ダニの対策にも注意が必要になるでしょう。

豊富なエサ

多くのダニは、フケや垢、髪の毛などのタンパク質を好みます。

私たち人間の体からは、目に見えるフケや垢だけではなく、皮膚表面が剥がれたごくごく小さな“かけら”が常に出ていて、周囲に落ちているのを知っていますか?

それらが、全てダニの喜ぶエサとなっているのです。

ダニが隠れられる場所

ダニは、卵を産むために隠れる場所を探しながら移動しています。

ですので、畳や布団、カーペットなど、すき間や繊維の奥に潜り込めるような環境が多いと、ダニが大量発生しやすいでしょう。

ダニが発生しやすい場所とは?


先に述べたダニの発生条件より、家の中で特に念入りに対策すべき場所は、布団やベッドであると言えるでしょう。

エサの宝庫である上に、人間の体温や汗(水分)が加わって、ダニに快適な環境となってしまっているのです。

また、寝具に横たわっている時には、私たちの口や鼻が枕や布団にとても近い位置にありますので、ダニの死骸や糞などのアレルゲンを特に大量に吸ってしまう事にも繋がります。

日ごろのこまめな対策が必要な場所と言えるでしょう。

ROSE
ROSE
ところで、ダニの繁殖力がどれくらいか、知っていますか?

ダニは一回の産卵で2000~3000個の卵を産み、約一か月で卵からかえります。そしてそのダニが約2か月後に産卵をします。

つまり、ダニにとって好条件の元で、何の対策もしなければ、10週間で300倍にも繁殖できる計算になるのです。数字をみるだけでも、体がムズムズしてきますよね。

間違った対処法ではダニを駆除できない!

あなたは、「ダニの駆除方法」と聞いて、何を思い浮かべるでしょう。

いくつかあると思いますが、果たしてその方法は正しいのでしょうか?

ダニの生命力はかなり強く、しぶとく生き残ります。せっかく対策をしても、それがダニに効果がなければ、何の意味もないのです。

洗濯機での丸洗い

ダニは水の中(洗剤水でも)に一週間つけても死にません(洗濯機で洗ったり脱水したりの力が加わると、衣服に付いているようなダニは致死するようです)

布団や毛布、カーペットなどは、繊維の奥深くにダニが潜り込んでしまうため、洗濯機で洗ったとしても、死滅しないダニが残ってしまいます。

また、水に浸かって窒息しても、仮死状態になるだけで、そのあと息を吹き返すそうですよ。

驚くべき生命力ですよね。

掃除機で吸う

既に死んでしまっているダニや糞は吸い取れますが、生きているダニは、足先にあるカギ爪や吸盤のような器官で繊維にしがみつくので掃除機で吸っただけでは剥がされず残ってしまいます。

仮に掃除機で吸い取ったとしても、掃除機の中でダニは生きています。

(↑日革研究所さんの検証動画です)

天日干し

ダニが死滅するには50度以上の熱が必要ですが、布団を干しただけでは、真夏であってもその温度に達しません。

また、生きているダニは温度のより低い布団の裏に移動してしまいますので、何時間干したとしても、大半のダニは生き残ってしまいます。

期待される紫外線についても、以前「所さんの目がテン」という番組で検証が行われていましたが、紫外線でダニは死滅しませんでした。

UVライトで一か所に1分以上の照射をすれば、表面のダニは死にますが、繊維の奥に逃げてしまったダニは生き残ってしまいますので、あまり効果的とは言えません。

駆除剤

色々な駆除剤が販売されており、それぞれに高い効果が期待できるでしょう。ただし、小さな子どもや高齢者がいる場合などには、その影響が心配されるところでもあり、使う方を選ぶかもしれません。

確実にダニが死ぬ条件はこれだった!

50度以上の熱

ダニの弱点は高温。50度で30分、60度なら一瞬でダニは死滅します。50度という温度は、ダニを構成するたんぱく質が変性する温度なので、この温度に至ると、ダニは生きていられなくなるのです。

「家庭用の乾燥機」は55度以上になるものが殆どなので、ダニの駆除に効果的。

また、「コインランドリーの乾燥機」であれば大きなカーペットや毛布、布団なども一気に駆除できますね。

布団乾燥機も効果的ですが、裏表どちらも行うことがコツとなります。

厚みのある毛布や布団では難しいですが、カーペットなどであれば「スチームアイロン」を丁寧にあてるのも効果的に高温処理が可能です。

その際には必ず当て布をし、カーペットの素材を傷めないよう、気を付けながら行ってください。

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ダニを増やさないためには

  1. 高温でダニを死滅させる
  2. 掃除機や洗濯で死んだダニの死骸や糞を取り除く

生きているダニは、熱を加える以外で死滅させるのが難しいですので、まずはしっかり対策をします。50度で30分、60度なら一瞬でダニが死んでしまうのだと覚えておきましょう。

また、ダニが死滅したとしても、その死骸や糞をきれいに取り除かなければ、アレルギーを引き起こす原因が残ってしまいますので、忘れずに対策してください。

「熱で死滅させる」「死骸の掃除をする」の2つをセットで対策する事が重要です。

人間から出る垢やフケ、ほこりはダニのエサとなってしまいますので、掃除機は常にこまめに賭けるよう意識しましょう。

その他のダニ対策・グッズ

自然派ダニスプレー

このスプレーは、化学薬剤不使用の安心自然派なので、ダニ対策しづらい畳や、小さな子どものぬいぐるみ・枕にも安心して使えます。

プロの防虫屋さんが使うほどに高い効果と、さわやかなヒノキの優しい香りが嬉しいですね。高い効果と安全性で、どのような場所でも使いやすいダニ対策アイテムだと言えるでしょう。


自然派ダニシート

このシートなら、殺虫剤不使用、食品添加物でダニを誘引するので、小さなお子さまがいても、安心して使えます。

誘引されたダニをシート内に吸着し、死骸がシートの外に残らないため、清潔に使えるのがポイントです。高温処理するのが難しいソファやベッドのマットレス・押し入れなどにも便利だと言えます。