生活の知恵

お盆の由来とは?時期はいつ?お墓参りの作法やお供えの準備について

憂鬱だった梅雨が明けると夏も本番!楽しい計画がいっぱいの夏休みも間近ですね。

会社に勤める方は「お盆休み」が待ち遠しいのではないでしょうか。帰省ラッシュ時に見るニュースの交通機関の混雑状況はもはや夏の風物詩と言ってもよいかもしれません。

お盆には故郷に帰る方が多いかと思います。

そういえば、なぜ「お盆」なのでしょう?お盆にまつわる行事やお墓参りについて、これまで何となく行っていたけれど実はよく分からない部分も多いのでは?詳しく調べてみます。

なぜ「お盆」と言うの?

お盆の由来

先祖の霊を家に迎え、供養し感謝の気持ちをささげるのが「お盆」です。

これは仏教にもとづいて行われる日本の夏の行事なのですが、正式には「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と言います。

それが略され「お盆」として定着しました。

盂蘭盆会(うらぼんえ)とは?

地獄に落ちてしまって苦しんでいる人々を、この世から供養することによってその苦しみから救ってあげようという行事です。

日本では「いまの自分があるのはご先祖様のおかげ」という考えが浸透していますが、この盂蘭盆会と先祖信仰の心が合わさったのが現在の「お盆」と言って良いでしょう。

いまは、お盆の時期に親族が集まり、ご先祖様を偲ぶ期間となっていますね。

生き盆とは?

お盆には帰省される方が多いと思いますが、その際にはご先祖さまだけではなく、両親や親戚など、身近な方にも感謝をしようという考えを「生き盆」と言います。

日本に古くからある「ご先祖様を敬い、家族や親族を大切に思う気持ち」はずっと大切に受け継いでいきたいものです。

帰省の際には親族で集まり、ごちそうを囲みながらご先祖様の思い出話であたたかく過ごせるとよいですね。

お盆の時期はいつ?地域によって違うの?

伝統的には旧暦7月15日にあたる中元節の日に祝われた。日本では明治6年(1873年)1月1日のグレゴリオ暦(新暦)採用以降、以下のいずれかにお盆を行うことが多い。

・旧暦7月15日(旧盆) – 沖縄・奄美地方など
・新暦7月15日(もしくは前後の土日) – 函館、東京・横浜・静岡・栃木市旧市街地、金沢旧市街地、白山氏旧美川町地区、かほく市旧高松町高松地区など
・新暦8月15日(月遅れの盆。2.の地方では旧盆とも) – ほぼ全国的
・その他(8月1日など)   (wikipediaより)

地域によって違いがありますが、主流となっているのは

東京や一部地域では7月13日から16日
その他の地域では 8月13日から16日
 となっているようです。

お盆の準備の日程は?具体的には何をする?

7日(七日盆)

盆初めです。お盆を迎える準備を始める日なので、まずはお墓を綺麗に掃除し、仏具や仏壇も綺麗に磨き上げましょう。

12日(草の市)

草の市とは、その昔7月12日の夜から 13日の朝まで各地で開かれていたお盆行事に使われる物を売る市こと。

この日には花やろうそくなど、盆棚を飾るものを買いましょう。

13日(迎え盆)

ご先祖様がこの世に戻るとされる日。盆棚をしつらえましょう。

お墓参りに行き、夕刻になったら家の内外に迎え火を焚き、ご先祖様が迷わぬようにお迎えをします。

実際に火を焚くのが難しい場合には、盆提灯のスイッチを入れる事でその代わりになるとされています。

14日・15日(盆中日)

この日は灯明(神仏に供える灯火のこと。

現在ではろうそく、または電球によるものが多い)を絶やさないようにしましょう。

家族でお墓参りにいき、読経をしてもらいます。親族などを招き法要の会食など行うのもこの期間。

16日(送り盆)

お盆の最終日。午後に盆棚の片づけをします(午前中まではご先祖様がいらっしゃいますのでお供え物をしましょう)。

夕刻になったらお盆の間一緒に過ごしたご先祖様の霊を送るため、送り火を焚きます。

盆棚とは?どうやって飾れば良いの?

お盆にご先祖様の霊をお迎えするためにお供え物などを飾る棚。
精霊棚ともいわれます。仏壇とは別にしつらえます。

■飾るものリスト■

・盆花(桔梗や萩、オミナエシなど秋の草花が主流)

・位牌

・お供え物(ご先祖様の好きだったものが良い)

・水の子(さいの目に切ったキュウリとナス、お米を混ぜ蓮の葉に盛ったもの)

・精霊馬(きゅうりの牛やナスの馬。先祖の霊がこれらに乗ると言われる)

・ほおずき(戻って来る霊の灯りの代わりとなる)

お墓参りの作法とは?

服装

夏の暑い時期ですし、お墓の掃除をすればあせもかきます。

落ち着いた色合いであれば基本的にお盆のお墓参りは普段着でOK。

ただし法要もかねて親族で集まってお墓に参る場合や、お墓で読経して頂く場合などは礼服となることも。

ご一緒する方々の中で浮いてしまわないように、事前に確認をしておくと良いでしょう。

他の方がどのような服装なのかわからない場合には、礼服ではない黒のスーツを選ぶのが無難です。

持ち物

  • マッチ・ろうそく・お線香(必需品です)
  • お供えの花(他に同行する方がいれば、被らないように事前に確認すると良いでしょう)
  • 掃除道具(ほうき・ちりとり・ゴミ袋など。お寺に備え付けがある場合も)
  • お数珠(お参りには忘れずにお持ちください)

お盆はご先祖さまを思うと共に、今の自分のあり方に感謝し今後の幸せを願うとても良い機会ですね。